
ポータブル電源って、でっかいの買っておけばいいんじゃないの?



買う前はそう思ってたんだけど、
どうも違うみたいだよ



今回はアウトドア用途・災害用途の視点でポータブル電源について
お話するよ


そもそもポータブル電源ってどんな用途で使うの?
巷ではポタ電といわれている『ポータブル電源』ですが、そもそもポータブル電源ってどんな用途で使用するものなのでしょうか。



AC電源のとれる、モバイルバッテリーのでかい版でしょ?



極端にいうとそうなんだけど、
主には4つの用途があるんだ
①日常使い
これは言わずもがな、モバイルバッテリー感覚で、近場にコンセントがないところで力を発揮します。
家の中はもちろん、屋外での庭作業や、テレワークの時の電源確保に重宝します。
②移動中
車移動や車中泊の際に、ノートパソコンや家電への電源供給が可能となります。
車内でAC電源とれるのはかなり便利です!
③アウトドア
車中泊、キャンプの際に、照明、家電、冷暖房器具、カメラへの充電といった
多様なデバイスの充電を、電源確保が難しい屋外で、することができます。
④非常時の電源確保
日本は地震大国のため、日常から災害対策をしておかなければいけません。
もし災害時、停電が発生した場合でも、家電を動かして暖かいご飯を食べれたり、情報収集のためのデバイスを充電できます。



人それぞれだけど
個人的にやっぱ④がポータブル電源の用途において、とても重要と思う
ポータブル電源の選定方法



上でも言ったけど、これはでかいの一択でしょ



同じように思ってたけど、調べていくと実は違うんだ
実は、私もポータブル電源を自宅に導入する前は、「とにかく大容量!」という視点で探していました。
なぜなら、大容量であれば、接続したデバイスを連続して稼働できる時間が伸びるから…。
しかし、ポータブル電源について調べていくと、用途によって選択すべき
ポータブル電源のバッテリー容量や定格出力が全然違うことに気づきました。
選定基準① ポータブル電源を持ち運ぶか
ここめちゃくちゃ大事です。
なぜなら大容量のものは重量が重く「移動が困難になる」から。
例として、災害時にはやむなく家の外で過ごさないといけない可能性があります。
そんなときに30kgも40kgもある、ポータブル電源をいちいち持ち運ぶことは現実的ではありません。



中には、50kgを超えてくるキャスター付きのポータブル電源もあるよ



キャスター付きとはいえ、重すぎ
したがって、災害に備えつつ、普段からアウトドアや屋外活動で使用することが多い方は、
15kg以下の重量のものがおすすめです。(自ずとバッテリ容量は1000Wh程度となります)
選定基準② 定格出力はどれくらい必要か
これもめちゃくちゃ重要
結論:家電を動かしたい人は2000W以上の定格出力のあるポータブル電源が選択肢となります。
『定格出力』とは簡単に言うと、「何W(ワット)」まで出力できるか、です。



家電とかだと余裕で1000W超えたりするよね



そう、日本の定格電力は”1500W”だから、
大型家電とか高出力家電は1500Wに近い消費電力だよね



ドライヤーとかは、突入電流で一瞬1500W超えちゃうことがあるよ
自身が使いたいデバイスの定格出力を事前に確認しておくと、間違ったポータブル電源を選びにくいです
選定基準③ 出力ポートの数と種類の確認
複数のデバイス充電をしたいのに、ACポートが足りない…。
なんてこともあるかもしれません。
ACコンセント、USBポートなど、使用する機器に対応した出力ポートが十分に備わっているかを確認しましょう。
複数のデバイスを同時に使用する場合は、ポート数も重要です。
選定基準④ 充電方法と充電速度
ポータブル電源自体の充電方法(AC電源、ソーラーパネル、車のシガーソケットなど)がありますが、
このすべての充電方法に対応しているようなポータブル電源もおすすめできます。
また、満充電までの時間も選定のポイントです。
特に非常時を想定する場合、迅速に充電できるモデルが望ましいです。



最近のモデルは、大体80分で満充電になるものが多いよ
選定基準⑤ バッテリーの寿命と安全性
長期間使用するためには、バッテリーの寿命や安全性も確認が必要です。
ポータブル電源を選定する際には、必ず『リン酸鉄リチウムイオン電池』のものを選びましょう。



モバイルバッテリーに使われてるリチウムイオン電池じゃダメなの?



リチウムイオン電池は、過充電とか高温になったときに
熱暴走とか、最悪発火・爆発することがあるんだ
リチウムイオン電池とリン酸鉄リチウムイオン電池の違いについて(ChatGPTより)
リチウムイオン電池とリン酸鉄リチウムイオン電池(LiFePO₄電池)は、どちらもリチウムを使用した充電式電池ですが、以下の点で主な違いがあります。
1. エネルギー密度
- リチウムイオン電池:エネルギー密度が高く、同じ重量や体積でより多くのエネルギーを蓄えることができます。これにより、スマートフォンやノートパソコンなどのポータブル電子機器に適しています。
- リン酸鉄リチウムイオン電池:エネルギー密度はリチウムイオン電池より低いため、同じ容量を得るためにはサイズや重量が大きくなります。
2. 寿命とサイクル数
- リチウムイオン電池:一般的に充放電サイクル数は約500~1,000回程度とされています。
- リン酸鉄リチウムイオン電池:充放電サイクル数が2,000~5,000回以上と長寿命で、長期間の使用に適しています。
3. 安全性
- リチウムイオン電池:高エネルギー密度のため、過充電や高温時に熱暴走を起こすリスクがあります。
- リン酸鉄リチウムイオン電池:熱安定性が高く、熱暴走のリスクが低いため、安全性に優れています。
4. コスト
- リチウムイオン電池:製造コストが比較的低く、広く普及しています。
- リン酸鉄リチウムイオン電池:製造コストが高めで、初期投資は大きくなりますが、長寿命のため長期的にはコストメリットがあります。
5. 主な用途
- リチウムイオン電池:スマートフォン、ノートパソコン、タブレットなどのポータブル電子機器に広く使用されています。
- リン酸鉄リチウムイオン電池:電気自動車、太陽光発電の蓄電システム、非常用電源など、安全性と長寿命が求められる用途に適しています。
選定基準のまとめ
- 重量は15kg以下(容量1000Wh程度)
- 定格出力は2000W以上(家電を動かしたい人)
- 自分が使用したいデバイス数によって変動
- AC電源、ソーラーパネル、車のシガーソケットなどの方法で充電可能
- 満充電までの時間は80分以内が目安
- ポータブル電源のバッテリーは『リン酸鉄リチウムイオン電池』
おすすめポータブル電源
前述した、選定基準を元にいくつか候補をあげてみます。
おすすめポタ電 | |||||
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製品名 | DJI Power 1000 ![]() ![]() | PowerArQ S10 Pro ![]() ![]() | Anker SOLIX C1000 Portable Power Station ![]() ![]() | ALLPOWERS R1500![]() ![]() | BLUETTI AC180![]() ![]() |
容量 (Wh) | 1024 | 1024 | 1056 | 1152 | 1152 |
定格出力 (W) | 2000 | 1600 | 1500 | 1800 | 1800 |
瞬間最大出力 (W) | 2600 | 2400 | 2000 | 3000 | 3600 |
バッテリー種類 | LFP リン酸鉄リチウムイオン電池 | LFP リン酸鉄リチウムイオン電池 | LFP リン酸鉄リチウムイオン電池 | LFP リン酸鉄リチウムイオン電池 | LFP リン酸鉄リチウムイオン電池 |
満充電までの 時間 | 約70分 | 約90分 | 約58分 | 約80分 | 約78分 |
重量 (kg) | 約13 | 約12.5 | 約12.9 | 約16.7 | 約17 |
サイズ (mm) | 448×225×230 | 345×232×236 | 376×269×250 | 413×312×265 | 420×280×386 |
出力ポート数 | 8 AC ×2 USB-C ×2 USB-A ×2 SDC ×1 SDC Lite ×1 | 10 AC ×4 USB-C ×2 USB-A ×2 シガーソケット ×1 ワイヤレス充電 x1 | 11 AC ×6 USB-C ×2 USB-A ×2 シガーソケット ×1 | 11 AC ×4 USB-C ×2 USB-A ×2 シガーソケット ×1 ワイヤレス充電 x2 | 9 AC ×4 USB-A ×2 USB-C ×2 シガーソケット ×1 |
参考価格 | 114,400円 | 143,000円 | 119,900円 | 149,800円 | 149,880円 |
最新の価格 チェック |
なぜ私はDJIを選んだのか
自分のスタイルを見つける
価格を考える前に、自分の使用するスタイルをまず考えました。
私は災害の備えとして、ポータブル電源を検討しました。
そして、災害時のことを考えた時に、以下の使い方を想定しました。
- 炊飯器で暖かいご飯を食べたい
- 季節によって、涼を得たい、暖を取りたい
- 髪を乾かすドライヤーを使いたい



つまり家電を多く使うスタイルなんだね!
携帯性の良さ
次に、携帯性の良さです。
上述してますが、『軽さ』は正義です。アウトドアにも災害時にも携帯性がよければ、
持っていく!という判断になりやすいです。
信頼性、安全性
最後に、メーカの信頼性、製品の安全性です。
DJIは長年ドローン分野において実績を残してきました。
そのため、民生用ドローン市場において圧倒的なシェアを誇り、「ドローン業界のApple」とも称されることがあります。
そして、ドローンに搭載されているのは「リチウムイオン電池」ですが、
そのリチウムイオン電池の制御は、非常に難しいです。
そんな緻密な電源制御をできるなら、ポータブル電源においても、より安全性の高い『リン酸鉄リチウムイオン電池』をつかうのだから、安全性は高いだろうと思ったため、DJIにしました。
実は、最後まで悩んだのが「Anker SOLIX C1000 Portable Power Station」
Anker社はモバイルバッテリーでかなり有名な会社なので、こちらも電源制御に関しては、非常に安全性が高いと思いますが、定格出力が1500Wまでだったため、最終的に『DJI Power 1000』を購入しました。
まとめ
いかがだったでしょうか?
ポータブル電源はどれも一緒ではなく、バッテリー容量と定格出力が製品を選ぶうえでかなり重要なポイントとなります。
逆にその部分を決めてしまえば、あとは予算と相談して、自分に合ったポータブル電源を選択するとよいと思います。
ポータブル電源はイニシャルコストがとても高いですが、一度購入してしまえば、災害の備えにもなりますし、日常生活が便利になります。
ポタ電で災害に備えていれば、もしもの有事の際に家族や自身の被災生活のかなり強力な味方となってくれるはずです!



昼にソーラーで発電して、蓄電
夜に蓄電分から消費していく!



まさに、オフグリッドだね
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